“Mr.トリプルダブル” ジェイソン・キッド
ニューヨーク・ニックスのジェイソン・キッドがNBA引退を表明した。
キッドはカリフォルニア大学バークレー校で2年間を過ごしたあと、1994-95シーズンからNBA入り。
ダラス・マーベリックスでキャリアをスタートさせたキッドは、ルーキーシーズンから目覚しい活躍をみせ、同じく1994-95シーズンにNBA入りしたグラント・ヒルとともにルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞した。
その後、フェニックス・サンズ、ニュージャージー・ネッツ(現ブルックリン・ネッツ)、マブスと渡り歩き、NBA2010-2011シーズンのマブス在籍時に初めてチャンピオンリングを手にする。
NBA2012-13シーズンからニューヨーク・ニックスに移籍。
シーズン中盤までスターティングラインナップに名を連ねていたが、終盤にはレイモンド・フェルトンにスタメンの座を譲る。
キッドの勝負強さは健在で、ニックスでも勝利をたぐり寄せるシュートを決めていた。
通算107回のトリプルダブルを記録し、“Mr.トリプルダブル”の異名を持つキッドだが、今のキッドしか知らないファンには全盛期のプレイをぜひ見てもらいたい。
歴代2位となる12091本アシスト数を記録(1位はジョン・ストックトンの15806本)したキッドのトリッキーなパスは、今のNBAでもなかなかお目にかかれないだろう。
NBAで輝かしい記録を残したキッドだが、私生活では大問題を起こしたことがある。
それは、2001年の家庭内暴力事件だ。
妻を殴ったとして逮捕され、周囲から巻き上がる批判の嵐には相当なストレスを感じていただろう。
その後、妻とは和解したものの、当時サンズでプレイしていたキッドはネッツへ移籍。
ちなみに、キッドといえばフリースローのルーティーンで投げキッスをすることが有名だが、これは妻へ愛を捧げる意味が込められていたという。
また、キッドは自身で慈善団体を設立するなど、ボランティア活動にも精力的に取り組んでおり、今季はスポーツマンシップ賞を受賞した。
またひとり偉大なプレイヤーがNBAから去ってしまうのは、とても残念でならない。
なお、40歳まで第一線でプレイしたキッドだが、2013-14シーズンからはブルックリン・ネッツのヘッドコーチとして指揮を執る。
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