ルオル・デンがオフィシャルを批判「なぜアフリカ人のレフェリーがいないんだ?」
南スーダン代表は国の歴史を通して初めてオリンピックで白星をあげた。
だが、パリオリンピックを最高の形でスタートした南スーダン代表は、不満を抱えたままフランスを後にすることになりそうだ。
南スーダンのバスケットボール連盟会長を務める元NBAスターのルオル・デンによると、決勝トーナメント進出がかかった大一番のセルビア代表戦で公平なコールがなされていなかったという。
デンはロイヤル・アイビーHCがオフィシャルを批判したことを受け、次のようにコメント。basketnews.comが伝えている。
ロイヤルが言った多くのことに僕も同意する。
僕はたくさんの試合に関わってきた。
僕のキャリアについては君たちも知っているよね。
僕はここ3年半コーチをしてきたが、(セルビア代表戦のオフィシャルは)明らかに故意だったと思う。
我々は彼ら(セルビア代表)ほどアグレッシブにプレイすることができなかったんだ。
セルビアはバスケットボールで有名だ。
彼らは何年も素晴らしい結果を残している。
彼らのガード陣のプレイは、まるでレフェリーの笛を知っているかのようだった。
彼ら(レフェリー)は彼らに彼らのスタイルでプレイさせていた。
我々の選手たちが彼らのようなスタイルでプレイすると、毎回罰を受ける。
まるで「アフリカの選手は攻撃的だ」というストーリーや偏見があるかのようだ。
オリンピックになぜアフリカ人のレフェリーがいないんだ?
今は2024年だ。
なぜいなんだ?
その理由が分からない。
我々が大陸を代表するなら、完全に代表されなければならない。
我々はそのことに取り組み続けなければならない。
これらのレフェリーが我々のゲームやスタイルに精通していないなら、ワールドカップとオリンピックはいったい何なんだ?
ヨーロッパのバスケットボールスタイルだけなのか?
我々はアグレッシブにプレイすることさえ許されないのか?
この日のセルビア代表はフリースローを31本獲得し、うち21本を成功。
一方、南スーダン代表のフリースローアテンプト数はわずか6本だった。
あれほどフィジカルな試合でフリースローが6本とかありえないと思う。
あの試合を見た誰もが、彼らが我々と同じくらいフィジカルにプレイしていると思ったんじゃないかな。
我々はアグレッシブにプレイしたと言えるだろうが、彼らもアグレッシブにプレイした。
もし平等にジャッジするなら、彼らがバックコートで我々にプレスを仕掛けた時に選手を押すことを許すべきではない。
そういったことが試合を通して起こっていた。
それがセルビアのスタイルだからだ。
彼らはそうするのを許されているんだ。
「我々は南スーダンのバスケットボールを知らない」と言ってくれ。
それが理由なら構わない。
だが、僕が言っていることが正しくないと思うなら、映像を巻き戻してすべてのファウルを数えてみてくれ。
我々は彼らと同じくらいアグレッシブにプレイすることを許されなかった。
我々は満足していないし、言い訳するためにここにいるわけではない。
我々は努力し続け、またここに必ず戻ってきて、もっと良い結果を残すだろう。
我々はまだ3年半のチームだ。
だが、見世物になるためにここにいるわけではない。
我々はここにいるに値する。
我々は優れたチームだ。
今夜はフェアではなかったと思う。
僕はただ大陸を代表しているだけだ。
大陸には人種がある。
人種問題のためにここに来たわけではない。
レフェリーは彼らのプレイスタイルをよく知っているし、彼らのスタイルでプレイすることを許している。
我々は彼らと同じスタイルでプレイさせてもらえない。
僕が言いたいのはそれがすべてだ。
今回のオリンピックにはアフリカ出身のレフェリーがひとりいる。
現在33歳のヤン・デイビッドソンは20年前にマダガスカルからフランスに移住し、主にフランスの3部リーグで笛を吹いているという。
このパリオリンピックではバスケットボールの以外の種目でもレフェリーのコールが話題を集めているが、オリンピックの組織はこれらの問題をどう受け止めているのだろうか?