ブラッド・セラーズ「マイケル・ジョーダンにトレードを頼んだ」
1986年のNBAドラフト9位指名でシカゴ・ブルズに入団したブラッド・セラーズは、マイケル・ジョーダンと共にチームを牽引するプレイヤーへの成長が期待されていた。
だが、スコッティ・ピッペンとホーレス・グラントがブルズに加わると、セラーズの出場時間は徐々に減少。
その状況をセラーズが喜ぶはずもない。
セラーズによると、出場機会が減少したことに不満を覚え、当時チームメイトだったマイケル・ジョーダンに他のチームへの移籍を頼んだという。
セラーズは当時を振り返り、次のようにコメント。clutchpoints.comが伝えている。
MJにこう言ったんだ。
「僕はここにはいられない。だから彼ら(フロントオフィス)に伝えてくれないか?」とね。
彼は「本当に僕にそうしてほしいのかい?」と聞いてきたから、私は「間違いない」と答えたんだ。
そうしたら彼は「OK、じゃあやろう」と言った。
その翌日、オリーブガーデンでチキンパルメザンを食べていたら、レストランのマネージャーから「マイケル・ジョーダンから電話がきている」と言われたんだ。
電話に出ると、彼から「彼ら(ブルズ)は明日、君をシアトル(・スーパーソニックス)にトレードする。幸運を祈っているよ」伝えられた。
シアトルに着いた時、「僕はなんてことをしてしまったのだろう」という感じさ。
若く、愚かだったんだ。
ジョーダンは勝利のためにあらゆる手を尽くし、勝利を求めるチームメイトだけを必要としていた。
セラーズから不満の言葉を聞いた時、ジョーダンはセラーズに可能性を感じなくなったのかもしれない。
また、セラーズ以上にピッペンに可能性を感じたのだろう。
セラーズにとっては人生で最も後悔すべき発言だったに違いない。
セラーズはソニックス移籍後から十分な出場機会を手にすることができず、NBAキャリアをわずか5年という短命で終えた。
なお、セラーズはブルズでの3年でレギュラーシーズン242試合に出場し、平均23.5分のプレイで8.3得点、3.5リバウンド、1.4アシスト、FG成功率46.4%、フリースロー成功率78.0%を記録。
ブルズ離脱以降はソニックス、ミネソタ・ティンバーウルブズ、デトロイト・ピストンズでレギュラーシーズン156試合に出場し、平均9.4分のプレイで3.2得点、1.4リバウンド、0.6アシスト、FG成功率40.9%、フリースロー成功率83.3%を記録した。
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